pict+pict

気ままに写真の日々つづり

猫のさうし

f:id:chikachi_3:20200730011906j:plain

 

今、古典の『御伽草子』を読んでいる。子どもが最近浦島太郎の話にはまっており、改めて私も浦島太郎の話を読むと何とも居た堪れない気持ちになってしまう。それで、そもそもの浦島太郎の話はどうだったのか確かめてみたくなったのだった。

その『御伽草子』に載っているのがはるか昔の浦島太郎のお話。しかし読んでいてさらに心惹かれたのが”猫のさうし”というお話。単純に言えば猫vs鼠の、高僧を相手に猫と鼠が訴陳しあうお話といった感じです。(如何せん古語なので曖昧な点が多い・・・)この話に登場する猫が夢枕で高僧に訴えかける時の台詞が可愛すぎる。

猫『われは是天竺、唐土に恐れをなす 、虎の子孫なり。日本は小国なり、国に相応してこれを渡さるる。その子細によって日本に虎これなし。(中略)ことばを通ずといへども、天竺の梵語なれば、大和人の聞き知ることなし。』

だって。可愛い。この口調で言うのがまた可愛い。猫は本当は大陸では虎だったけれど、日本は小さい国だからそれに合わせて小さくなったんだって。可愛い。だから本当は虎なんだって。可愛い。ことば喋ろうとしても、猫はサンスクリット語話者だもんで日本人には通じないんだって。猫すごい。サンスクリット語喋るんか。可愛い。猫可愛すぎる。 

それにしても、学生時代に古文をまともに勉強しなかったことが大変悔やまれます。ただの受験のための科目になってしまった。今も名高い大昔のベストセラーを、是非とも読もうではないかというノリで勉強したかった。

f:id:chikachi_3:20200730011944j:plain

LC-Aで撮った。最後のフィルム巻き取りがおかしくなって一部多重露光になっていたので写真を繋げてみました。大きな日本画みたいな、そんな感じで。猫可愛すぎる。